S食育ネットとは埼玉県西部地区をベースにしたゆるやかな食育のネットワークです。
ゆるやかといいつつ、年に一回は食育のイベントを打ち出したり、今までメンバーたちで開発した食育教材を使ってイベントに参加したりと精力的に活動している団体です。
そこに出入りさせて頂いて、早5年になります。今までは、教材開発や発表者・司会・イベントの仕掛けなど色々なことをさせて頂きました。
そんな中、今年企画したイベントは『いるまの「伝承食」選手権』というもの。企画に至った経緯は、前年に埼玉県の伝統食を調べて、それを受け継いでいる方々を一同におよびしてお話をする会の『埼玉県伝統食サミット』を行いました。
その際、非常に来場者の反応も良く今後も継続して行おうという運びになりました。食育第二計画もスタートしていく中、やはり必要なのは若い世代のことです。その若い世代に、無理やり伝えるのではなく自分たちで学びながら伝統食を、ひいては食を感じてもらおうと考えました。
そして、その際に必要なのは人との交流だとも。つまり、伝統食を知る人たちとの交流を通し伝統食の背景や物語、そしてその意義を『伝承してもらう』こと。そのことが大切ではないかと考えました。
そうして若い世代としてまず大学生に伝えようとなり、S食育ネットの事務局がある女子栄養大学・近隣の城西大学に協力してもらい、6つのチームに参加してもらい、選手権がスタートしました。
いるまの地域の伝統食の品目として、かてめし・呉汁・たらし餅・冷汁・けんちん汁・さつまだんご の6品目を学生たちがそれぞれ、食の伝承士さんや地域の食品加工の方などに話を聞き、自分たちになりの伝統食を理解して、伝承に向けての学生ならではのアイデアを考えてもらいました。
当日は、学生たちがそれぞれ10分ずつ発表し、来場者の方々が一番心に響いたチームに一票を投じてもらいました。結果は108票集まり、うち39票を集めた呉汁を担当した学生たちが優勝しました!!
呉汁とは、どんな伝統食であるかという説明だけにとどまらず、呉汁で大切なこととして親子のコミュニケーションがとれるすり鉢をとりあげて発表したところが非常に好感を持てました!
おしくも準優勝になったたらし餅チームは、自分たちでたらし餅普及のために絵本やレシピなどもたくさん準備した点も非常にすばらしかったです!ほかにもかてめしを担当した、城西大学の学生たちは、家庭飯として普及発展させていく斬新なアイデアを発表してもらいとても刺激になりました。
他のチームも独自に様々なアイデアを考え、学生ならではの意見や考え方がたくさんあり、学びあふれる会となりました!!


その後は、基調講演として、東松山で有名なやきとり「ひびき」の代表日疋好春氏に地元にこだわるとしての講演。そしてさやま里芋増産倶楽部代表の奥富康雄氏からは、「狭山さといもコロッケ」による地域活性化について講演を頂きました。
全てにおいて様々な学びあふれる。非常に良い一日になりました!関係者各位の皆さまありがとうございました!